転職成功者インタビュー

株式会社タダノ
藤原成章さん(仮名・設計開発) 35歳

今度こそ、心からやりたい仕事を!初めての土地で見つけた、自分らしい毎日。

藤原さんにとって今回の転職は、「3度目の正直」といえる挑戦だった。1度目の転職は、地元京都へのUターン。ところが、設計開発職を希望していたにもかかわらず、実際に任されたのは工場設備のメンテナンスが中心。

「話が違う」と、すぐに電機メーカーに2度目の転職をしたものの、配属されたのは生産技術系の仕事。会社は日本を代表する大手企業。だが、どうしても設計開発職をあきらめきれなかった藤原さんは今回、35歳にして3度目の転職活動に踏み切ったのだった。

そして、リージョナルキャリア香川を通じ、香川県に本社を持つ建設機械メーカー「タダノ」に飛び込んだ。香川で暮らすのは初めて。だがそこには、自分が本当にやりたい仕事だけでなく、充実したプライベートライフも待っていた。

※本記事の内容は、2016年10月取材時点の情報に基づき構成しています。

過去の
転職回数
2回
活動期間
エントリーから内定まで91日間

転職前

業種
大手電機メーカー
職種
生産技術
業務内容
量産ライン装置の研究や設備開発

転職後

業種
建設機械メーカー
職種
設計開発
業務内容
油圧クレーンの設計開発

リージョナルキャリアから届いた一通のメールが、昔からの夢をかなえてくれた。

現在のお仕事はどんな内容ですか?

株式会社タダノは日本で初めて油圧式クレーンを開発したメーカーです。一般的な知名度は高くないかもしれませんが、クレーン業界では国内で50%ほどのシェアを占めています。

私が手掛けているのは「ブーム」と呼ばれる、クレーンの腕が伸びる部分の設計開発。新しいモデルの開発や、現行モデルの性能を向上させるため、まずは3D CADでモデルを作成します。その後、構造的な強度を解析し、図面を作成して試作機を作る、という一連の流れをトータルで担当しています。

入社前のご経歴を教えてください。

京都の大学院で機械工学を学んだ後、いくつかの会社で働きました。最初は建設機械のメーカー。子どもの頃から大きな機械に興味があり、特にクレーンの設計に携わりたかったのですが、そこでの担当は油圧ショベルの設計でした。

2社目は食品メーカーに勤務しました。主な業務は、工場で使用する生産設備のメンテナンスや入替時の発注などでした。

3社目は電機メーカーで、ここでも生産設備の設計やトラブル対応などに従事していました。

転職のきっかけは?

1回目の転職のきっかけは、父の体調不良でした。当時の勤務地だった広島から、実家のある京都へUターンしました。「工場で使う機械の開発」と聞いて入社したのですが、実際の仕事は、設備のメンテナンスが中心。3か月ほどで退社し、大手電機メーカーに転職しました。

しかし、こちらでも生産技術的な仕事を担当することになってしまいました。私は、どうしても設計開発の仕事がしたいという希望をあきらめることができず、3度目の転職を決心しました。

転職活動はどのように進めましたか?

まずは大手の転職サイトにエントリーしました。希望職種はもちろん、設計開発。父の体調も良くなったので、希望勤務地を瀬戸内まで広げました。関西にこだわると機械メーカーの数が限られてきますし、以前広島で働いた経験もあり、「瀬戸内は住みやすい」というイメージがあったからです。

大手転職サイトからは、多くのメールが来ましたが、私の希望とは合致しないものが多く、内容は今ひとつでした。私は、「最終製品に携わりたい」「注文通りに作るだけじゃなく、ユーザーに使われているところをイメージしながら、自分の思いをこめた設計をしたい」と考えていました。

きっかけをくれたのは、リージョナルキャリア香川でした。最初のメールで3件の求人を紹介してくれて、その中に今の会社がありました。クレーンのメーカーだということは知っていましたし、学生の頃の「クレーンを作ってみたい」という夢を思い出しました。すぐに返信し、後日タダノの高松本社で面接を受けることになりました。

今の会社に決めたポイントは?

なんといっても職種です。「今度こそ設計開発がしたい」という気持ちがありましたので、面接でも質問してよく確かめましたし、こちらから希望して工場見学もさせてもらいました。

今の上司と一緒に見学しながら、自分が担当する仕事の範囲や、仕事の流れなど、気になることをすべて質問しました。その結果、自分がイメージする設計そのままの仕事だということがわかりました。

香川には住んだことがありませんでしたし、収入も下がる見込みでしたが、やりたい仕事ができるのならと、入社を決めました。妻も京都出身ですが、私の気持ちを優先してくれ、転職に賛成してくれました。

仕事に追われるだけの日々からも卒業。プライベートも充実した。

転職していかがですか?

仕事は思っていた通りでした。1つの機種をトータルで担当し、「こうしたい」という自分の思いも織り込めるので、とてもやりがいがあります。今ちょうど、最初に任された機種の試作の真っ最中なんですよ。120トン吊りなので、かなり大きなクレーンです。夢がかないました(笑)。

自分が設計したものがどんどん形になっていくのを見ると、とても嬉しく、完成が待ち遠しいです。また、会社の雰囲気が良いところも気に入っています。社員みんなが仲良く、社員同士の会話がとても多いため、わからないことがあっても聞きやすい環境です。

転職して良かったと思うことは?

自分がやりたい仕事ができることと、会社の家族的な雰囲気が自分に合っていることです。仕事と雰囲気、これはどちらも大切だと思っています。仕事内容は入社前から確認していましたが、社内の雰囲気は入ってみないとわかりません。働きやすい会社で本当に良かったと思っています。

もう1つ良かったのは、プライベートな時間ができたことです。以前は今日が何曜日かわからないような毎日で、常に寝不足気味でした。でも今はぐっすり眠れるようになり、頭もすっきり。転職したことで生活にメリハリができました。

困っていることや課題はありますか?

あまりないですね。しいていえば、土地勘がなかったことくらいでしょうか。でもコンパクトな街なので、会社の人に聞けば、どこになにがあるか、すぐにわかります。あとは、たまにわからない方言が出てくるくらいでしょうか(笑)。

生活面の変化はありましたか?

香川は住み心地が良いですね。身近に自然がいっぱいあるし、食べ物もおいしい。また、人が少ないのも良い点です。妻も地方のほうが暮らしやすいと感じていたようで、こちらの暮らしを楽しんでいます。

それから、自分の時間が増えました。遅くとも20時までには帰宅するよう会社から言われているうえ、水曜日と金曜日は17時の定時帰宅。明るいうちに家に帰り着いてしまうので、最初は戸惑いました(笑)。最近は家で好きな本を読んだり、バイクでぶらっと走りに行ったり、自分の時間を楽しんでいます。

休日も、以前は土日出勤がとても多かったのですが、今はしっかり休めるようになり、好きだった釣りやキャンプを楽しめるようになりました。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

転職先を選ぶ際は、私は仕事内容を優先したほうがいいと思います。自分が本当にやりたい仕事なのかどうか、です。会社の規模や知名度で探すと、後悔する原因になるかもしれません。会社の規模が大きいと、自分のやりたいことはなかなかできないものです。

一方、今の会社は規模が大きくはないので、1人で担当する範囲がとても広く、それが魅力だと私は感じています。自分がやりたい仕事で選べば、入社後もきっと楽しいし、後悔しなくてすむのではないでしょうか。

担当コンサルタントから

チーフコンサルタント 
溝渕 愛子

藤原さんとの出会いは、弊社からお送りしたスカウトメールでした。当時、転勤で岐阜県にお住まいだった藤原さんは、連日深夜までの激務と休日出勤に追われ、初めてお話ができたのは、スカウトにお返事をいただいてから2週間以上経った頃でした。

お話のなかで、とても控えめな印象を受けた藤原さんですが、会話が進むにつれて、「絶対に機械の設計開発に携わりたい」という、今回の転職にかける情熱が伝わってきました。そして、設計スキルだけでなく、使う人のことを思いながら設計されるスタンスに、人や環境への思いを大切にしているタダノ社との強いご縁を感じました。

今度こそ本当にやりたい仕事に携われるのか、という不安をお持ちでしたので、工場見学や直属の上司となる方との面談を設定、私もご一緒しました。実際のクレーンを前にして、詳細な仕事内容を確認したことで不安が払拭され、入社を決意されました。

先日お話した際には、現在設計されているクレーンのお話や、社風の心地良さ、初めて住む香川県での充実した生活をお聞かせいただき、今回のご縁を改めて嬉しく思っています。

関連情報

求人情報

TOPインタビュー

転職成功者インタビュー一覧

ページトップへ戻る