2017.07.18
ストレスフリーなコミュニケーションスキル
候補者の方との面談を経験すればするほど「コミュニケーション=会話」の奥深さを感じています。
面談では「話したいことを話してもらう」場作りを強く意識していますが、
そのためには冒頭に挙げた「コミュニケーション=会話」の中でも、とりわけ相談を受ける側としての「聞く姿勢」が重要です。
私たちはこの「聞く姿勢」をコンサルタントスキルとして日々磨き続けていますが、
私自身、仕事に限らず人と会話をするあらゆる場面でこのスキルが生かされるようになりました。
誰とでも肩の力を抜いて会話ができるようになったと感じています。
そこで今回はコミュニケーションが得意な方も苦手な方も(特に苦手な方に向けて)
「ストレスフリーなコミュニケーションスキル」と題して、聞く姿勢の秘訣を紹介したいと思います。
私たちが質の高い面談を行うために特に大切にしている聞く姿勢は「集中力」と「反応力」、この2つです。
まず「集中力」。まさに文字通り相手が話す言葉に集中することです。
そんなの当たり前でしょ?と思うかもしれませんが、
その真意は「相手の言葉を勝手に(自己流で)解釈しない」ということにあります。
実のところ日常会話では、他事を考えながら聞いていたり、自分の話にすり替えたり、相手の話の腰を折ったり・・・
無意識で会話をしていることが多いかもしれません。
でも頭の中にあるこうした隙を全て取っ払って相手の言葉にだけ集中するのです。それがここで言う「集中力」です。
次に「反応力」。これは相手の話の中で感情が出た部分に反応することです。
「悲しい」「楽しい」「怒る」という感情を形容する言葉もそうですが、
「こうしたい」「こう変えたい」「こう考えている」という語尾にも注目します。
強い口調でなくとも、ふとこぼれるように落ちる言葉や語尾にこそ本音の感情が見える時があるのです。
感情が出ていると感じたときは、相手の言葉をそのまま返します。決して自分の解釈を加えず、自分の言葉に置き換えることなく。
「そんな風に感じてるんだね。」この一言が魔法の言葉です。
私たちが大切にしている「聞く姿勢」とはシンプルに考えると、相手の言葉をそのまま受け止め
そこにある感情に触れその根拠を辿っていくということかもしれません。
その中で相手自分自身の内面に焦点を当て、自ら課題を見つけてそれを受け止めます。
聞くことの最終目的は、何かが解決されることよりもまず感情とその根拠が整理され自己受容されることだと感じています。
もし誰かの話を真剣に聞く必要があるとき(聞いてあげたいと思うとき)、またコミュニケーションを難しいものだと感じるとき、
シンプルにこの「集中力」と「反応力」に身を任せてみてください。ふと相手の心が開かれるのを感じるかもしれません。
「ストレスフリーなコミュニケーションスキル」。参考になれば幸いです。