あなぶきメディカルケア株式会社
森田武志さん(仮名・人事企画) 34歳
全国チェーン店での人事企画・スーパーバイザー経験を活かし、介護福祉業界の新しいスタンダードを発信したい!
全国展開の大手レンタルビデオチェーン本部で人事企画に携わっていた森田武志さん(仮名)。「夜遅くまで仕事をして、帰宅時間が深夜ということもありましたが、大規模な会社経営の根幹に携わっているというやりがいがあり、充実していました」と転職当時の心境を振り返る。
20歳で社会人となり、5年ごとに自身のキャリアに向き合うことをモットーにし、新しいキャリア分野にチャレンジしてきました。22歳で店長になり、その後スーパーバイザーの経験を経て、30歳で本社での人事企画へ。次の5年後の35歳に描いた人生設計とは?
(※本記事の内容は、2015年11月取材時点の情報に基づき構成しています)
- 過去の
転職回数 - 1回
- 活動期間
- エントリーから内定まで220日間
転職前
- 業種
- 小売サービス業界
- 職種
- 人事企画・事業人事
- 業務内容
- ・全社人事(HQ)として全社人事施策の立法府機能として企画・調整 (全社新卒採用のリーダー兼務) ・戦略事業の事業人事を兼務し、採用・育成・配置・評価など各種人事業務の企画・運用
転職後
- 業種
- 介護福祉業界
- 職種
- 人事企画
- 業務内容
- ・人事戦略、制度の設計企画・運用 ・採用、育成、評価、給与など各種人事業務の企画・運用
5年ごとに自分のキャリアと向き合い、目標を設定!
現在のお仕事はどんな内容ですか?
介護福祉業界で人事企画の仕事に就いています。介護事業、有料老人ホームなどの運営をしている会社で、兵庫から鹿児島まで500名を超える職員を抱え、事業を展開しております。
働く人の多くが介護や看護の有資格者であり、専門性の高い人材を採用し、社員の働く環境改善に日々努めています。難しさはありますが、不安を感じることはありません。「これから良くなる」、そして「実際、良くなっている」と実感しています。成長感とやりがいをもって働ける環境づくりを行い、その結果、社員の定着率を限りなく高めていくことがミッションだと感じています。
入社前のご経歴を教えてください。
アルバイトを含めると7,000名を超える人材を抱える全国展開の大手レンタルビデオチェーン本部で、人事企画ユニットに所属していました。新卒採用を含め、採用・育成・配置・評価など、幅広く人事業務の企画・運用に携わっていました。
また、店舗での店長経験や、フランチャイズ企業が運営する店舗の運営指導や経営指導の経験もあり、「現場がわかる人事」として日々走り回っていました。
転職のきっかけは?
5年ごとに自分のキャリアに向き合おうと決めて実行してきました。20歳で社会人となり、25歳、30歳と目標を定め、店長から本部の人事企画へとキャリアアップ。
34歳を迎える時には、妻と二人の子どもがいました。考えの中心となったのは、「家族と向き合う生き方」。このままの会社で全国転勤を続けながらキャリアを積んでいく選択肢もありましたが、生まれ故郷の香川に移り住んで、家族との時間を大切にしようと決断しました。
転職活動はどのように進めましたか?
遅い時間まで仕事に没頭していたので、転職先を自分で探す時間はなく、難しいだろうと思いました。そこで、転職を思い立ったその夜に、3社の転職支援会社に登録したのです。その中でも、リージョナルキャリア香川は、自分の価値観や想いを「根掘り葉掘り」徹底したヒアリングをして転職先をマッチングしてくれました。
機械的にマッチング先を提案するのではなく、企業側の求める人物像や経営者の考え・事業戦略や風土までしっかり把握したうえで、候補企業の提案をいただいていたため、とても安心感がありました。
今の会社に決めたポイントは?
6月に転職支援会社に登録したものの条件に合う企業は少なく、12月に初めて2社の面接を受けました。いずれも魅力的な会社でしたが、決め手となったのは、「大規模な事業展開・社会課題の大きい事業・成長市場であること・改善課題がある」という点。
500人規模の大きな事業展開であり、5年後には事業規模2倍増という経営指針を掲げていました。それを実行するには人事が重要であり、定着率向上などの課題もありました。この会社なら自分のキャリアを存分に発揮でき、さらにチャレンジできる環境であると感じたのです。
家族と向き合うための転職。家事も料理も仕事と同じくらい楽しんでいます。
転職していかがでしたか?
成果が徐々に出始めていて、現場にもいい変化があり、やりがいを感じています。入社当時の課題は、業界全体的な傾向でもあるのですが、社員の定着率の低さにありました。せっかく仲間になった方が離職することは、企業・社員双方にとって悲しいことです。
同じことを繰り返さないため、退職者の勤務時の状況や退職時の理由を徹底的に分析しました。その結果、早期段階での退職理由の多くに「仕事をきちんと教えてもらえない不安」があるということがわかりました。
そこで、新入社員のための「7日間プログラム」をリリースしたり、施設長研修で意識改革に着手した結果、早期の離職率が劇的に減少しました。
生活面での変化はいかがですか?
香川に移って半年が経ちます。東京で働いていたころと比べると、確実に労働時間は減っています。業務の効率化に努め、「ノー残業デー」を最低でも週1日は作れるようになりました。
また、妻がフルタイムの仕事に就いたことも大きな変化でした。「家族と向き合う」と決めた転職。私は家事や育児に率先して取り組み、それが趣味のように楽しい毎日です。働く母親の大変さも、まだ少しだけではありますが理解できるようになったのかな、と思います。
転職してよかったと思うことは?
「こんなことをやりたい!もっとこうしたい!」という想いを聞き入れてくれて、実現できる会社であるということ。今まではなかった人事企画課を作っていただき、課長に就任しました。
今後は、自社内のみならず、介護福祉業界での人材活用、定着率を高めるための仕組み・教育を提言し、業界をリードできる存在になりたいです。これから先、誰もが直面する社会問題でもありますので、真剣に取り組みたいと考えています。
転職を考えている人にアドバイスをお願いします。
自分の生活やライフスタイルなど、何を改善したいのか、どんな事業や環境がワクワクするのか。そのようなことを整理した上で、転職の目的をはっきりさせることが大事だと思います。
そして、まずは動いてみること。誰かに自分の考えを話してみたり、違う会社の人と出会うことで、自身の大事にしたいことも整理されていくと思います。日々の暮らしや仕事を楽しくするのは結局のところ自分自身ですし、転職はそのための手段だと思いますので、目的を持って転職活動にあたるとよいのでは、と思います。
また、私には「前の会社で育ててもらった」という強い想いがあります。だからこそ、転職先で良い仕事をして「恩返しをしたい」と考えています。そんな気持ちも大切だと思います。