転職成功者インタビュー

プラントエンジニアリング業
高幡智治さん(仮名・プラントエンジニア) 28歳

場所にこだわらなければ、チャンスは広がる。住めば、どこでも都になる。

「全国どこでもOKでした」と自らの転職活動を振り返る高幡智治さん(仮名)が、今回のリージョナルヒーロー。

高幡さんは北海道出身。高校を卒業後、千葉の会社に就職し、製鉄設備のメンテナンスを手がけていた。その後、電力関係のメンテナンス業へ最初の転職。だが、そこで「協力会社」の現実を思い知らされた。

1社目も2社目も、大手企業の協力会社だったが、ポジションが違ったのだ。「1社目は大手のすぐ下。2社目はさらに下にある協力会社。そこまで下になると、指示通りの仕事しかできないし、言いたいことも言えなかった」と高幡さん。

「やっぱり、働くなら上のほうで」と痛感し、転職活動を開始。ターゲットはずばり大手企業。その代わり、勤務地は絞らないという戦略で臨んだ結果、出会ったのが四国の会社。求めていたやりがいを手に入れるため、まったく縁のない土地へ飛び込んだ高幡さんに体験談を伺ってみた。

(※本記事の内容は、2015年7月取材時点の情報に基づき構成しています)

過去の
転職回数
2回
活動期間
エントリーから内定まで120日間

転職前

業種
エンジニアリング会社
職種
プラント技術者
業務内容
製鉄所内・発電所内の点検・メンテナンス

転職後

業種
エンジニアリング会社
職種
プラント技術者
業務内容
発電所内等の点検・メンテナンス(現場監督・計画含む)

目指すは大手企業、勤務地をしぼらないやり方で希望が叶う

現在のお仕事はどんな内容ですか?

発電プラントの保守・点検をしています。具体的には、設備台帳の作成や日常点検、トラブルがあった際の対応、協力会社への発注、見積りや請求書の作成、工事計画の検討など、幅広い仕事を任せてもらっています。

入社前のご経歴を教えてください。

北海道の高校を卒業した後、千葉で10年働いていました。1社目は製鉄会社の協力会社。製鉄所内のさまざまなライン設備の保守・保全や、整備作業に約8年携わっていました。

その後、電力関係のメンテナンスを行う会社に転職。現場作業員として発電所内のプラント点検やオーバーホールなどを約2年間経験しました。

転職のきっかけは?

1社目は、協力会社でしたが規模が大きく、社員も1万人、福利厚生も整っていました。しかし、製鉄所内の作業環境はとても苛酷で、給与も満足にはもらえませんでした。

悩んでいた頃、協力会社の社長から誘われ、1度目の転職。2社目は電力会社の協力会社でしたが、電力会社からみれば3つも4つも下の会社です。言われたことをこなしていくような仕事しかない、自分がどんなに頑張っても会社の立場は動かせない、そんな環境に物足りなさや将来への不安を感じてしまい、転職活動を始めてみることにしました。

転職活動はどのように進めましたか?

インターネットで大手の人材紹介会社に登録。勤務地を絞っていなかったのが良かったか、1日に2~3通のオファーメールが届きました。その中に、リージョナルキャリア香川から紹介された今の会社がありました。

実は、最初はそのオファーに興味が湧きませんでした。名前も聞いたことない会社だったからです。ところが、1週間後に再度オファーメールが届いたので、初めて会社について調べてみると、電力会社のグループ会社でした。そこから、香川と千葉をスカイプでつなぎ、担当コンサルタントに面談をしてもらい、面接を受けることに決めました。

今の会社に決めたポイントは?

以前も電力関係のメンテナンスをやっていたので、仕事のイメージができましたし、電力会社のグループ会社だということも魅力でした。また、給料の希望もしっかりと聞いてもらえました。

四国にゆかりはありましたか?

実は訪れたこともなく、想像もできないほど遠い場所でした。前職の同僚からも驚かれました。でも働く地域にこだわりはありませんでした。

初めての土地への転職。不安はありませんでしたか?

実は、私以上に、転職先となる会社に心配されました。配属される場所が高知県の中でも田舎にありましたから。会社から、「一度町を見てもらえませんか?それで納得したら入社してください」と言われたほどです。

実際行ってみると、高知空港から車で2時間という確かに遠いところでしたが、大きなスーパーもあり暮らしていけると思い決意しました。

協力してトラブルに対応。それをきっかけに、周囲と一気に打ち解けた

転職していかがでしたか?

まずは高知市内で1ヵ月間研修を受けた後、今の事業所に配属になりました。20人の社員がいますが、機械課は私1人だけ。だから設備のことは全部任せてもらっていますが、忙しすぎて困るということはないですね。

ただ、トラブルが起きれば夜中でも電話がかかってきて、対応しないといけません。職場は地元の人ばかり、方言もわからず、慣れるまで苦労もしました。設備の台帳作りを1人黙々とやっていましたが、機械のトラブルがきっかけで距離が縮まり、一気に打ち解けることができました。仕事後は飲みに行くなど、今はとても楽しく働いています。

生活面での変化はいかがですか?

現在はアパートで1人暮らしをしています。そういう意味では以前と生活とあまり変わりありませんが、通勤時間はかなり短くなりました。前職は車で1時間かかっていましたが、今は2~3分。休日は高知市まで車で2時間かかってしまうので、あまり出かけなくなりました。でも普段の生活に不便さは感じていません。

困っていることや課題はありますか?

仕事では、お金の計算など今まで経験したことのない業務に最初は戸惑いました。プライベートで残念なことは、近くにボウリング場がないことです。千葉では実業団でボウリングをやっていて週末練習していましたが、今は月1程度。これからもボウリングは続けたいと思っているので、もう少し練習したいですね。

あとは、地元である北海道への帰省が不便になりました。四国からは北海道への直行便がないので、帰省しようと思うと時間もお金もかかってしまいます。

転職してよかったと思うことは?

仕事を任せてもらえるようになったことです。前職では言われたことを、言われた通りに作業するしかできませんでしたが、今は自分の仕事を自分で決められるようになりました。

また、仕事で関わる人もすごく増えました。以前の仕事では、私が関わるのは上の会社の人だけでしたが、今はお客さまやメーカー、協力会社、社内の他部署の人など、さまざまな人と関わりながら働いています。私は1人でいるよりも、人と関わる方が好きなので、仕事も楽しくなりました。

縁もゆかりもない土地で働く唯一の不安は、人間関係を0から作ることでしたが、スムーズに溶け込むことができたと思っています。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

自分が実感したのは、「悩んでいる時間があるなら、とりあえず受けてみるべき」ということ。なぜなら、リージョナルキャリア香川のコンサルタントがもう1度オファーメールを送ってくれていなかったら、今の自分はなかったからです。

前職の同僚にも、転職を悩んでいる人が多くいますが、行動せず悩んでいるだけになっています。具体的な助言をもらえますから、人材紹介会社の利用はおすすめです。リージョナルキャリア香川では、経歴書の書き方や面接でのアピールの仕方など、さまざまなことを教えてもらいました。

それから、場所にこだわらない転職活動もあるということ。私も勤務地を限定していたら、チャンスも狭まっていたはずです。地方にはチャンスがあります。ぜひ広く目を向けてみてはどうでしょうか。

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