転職成功者インタビュー

株式会社タダノ
久保田純さん(仮名・開発) 36歳

最上流から電気・電子開発に関わりたい、瀬戸内で暮らしたいという願いを一度に実現。

新潟の計器・センサメーカーで、電気・電子エンジニアとして活躍していた久保田さん。釣り好きが高じて瀬戸内海まで釣り旅行に来たことがあり、その風土に魅了されていたという。仕事面では、完成車メーカーに行って仕様決定の最上流から納品まで全プロセスに関わりたい、と考えるようになっていた。

転職サイトでは希望の仕事になかなか巡り会えなかった久保田さんだったが、四国の情報に強いリージョナルキャリア香川に転職相談をしたところ、四国の様々なメーカーを紹介される。

中でもクレーンメーカーのタダノは、子どもの頃から「はたらくくるま」が好きだった久保田さんの心を揺り動かした。転職を実現し、公私とも充実の日々を送る久保田さんに、転職活動を振り返ってもらった。

※本記事の内容は、2023年9月取材時点の情報に基づき構成しています。

過去の
転職回数
0回
活動期間
エントリーから内定まで56日間

転職前

業種
計器・センサメーカー
職種
回路設計
業務内容
四輪車・二輪車用のスピードメータの回路設計・評価業務。

転職後

業種
建設機械メーカー
職種
開発
業務内容
クレーンを制御する各種電子システムの開発。

クレーンを制御する各種電子システムを開発。

現在のお仕事はどんな内容ですか?

タダノは、建機用クレーンにおいて日本で58%、北米35%のシェア(自社調べ/2023年3月時点)を持つなど、日米欧を中心に世界各地で事業を展開するグローバルクレーンメーカーです。2023年には世界初となる、フル電動ラフテレーンクレーンのリリースも予定しています。

入社以来、私はクレーンをコントロールする電子制御システム開発に携わっていて、現在はクレーンメーカーとしては新しい試みである「クレーン搭載用映像システム」の開発に取り組んでいます。

当社のコアバリューでもある「安全、品質、効率」に基づき、まずは安全第一として、クレーンを利用する作業者の安全性を高めるためのシステム開発に力を入れています。

業務の流れとして主に、仕様決定、協力会社への開発依頼、机上での動作確認、実機での評価や量産準備などシステム全体の開発を担っています。

入社前のご経歴を教えてください。

大学卒業後、計器・センサのメーカーに就職し、計器類の設計・開発に携わりました。

2輪車・4輪車などには、スピードメータのように計器がたくさんついていますよね。その計器に関して、完成車メーカーの要望に応じて仕様の調整から開発・設計・試作、納品まで担当するのです。

船舶も少しだけ関わりましたし、計器・センサーグループ内には農機・建機用計器の設計を行なうエンジニアもいました。

転職のきっかけは?

「仕様決めから最終納品まで、全工程において自分でハンドリングできる開発がしたい」と思ったのがきっかけです。計器類はどれも何かの機械に搭載する部品なので、仕様は顧客である完成車メーカーの意向に左右されます。そのため、仕様を決定する最上流のところからやってみたいという思いが強くなっていきました。

また、計器類だけでなく、新しい分野に取り組んでみたいとも考えました。完成車メーカーなら、多種多彩なプロダクトに関わる機会が増えるのではという期待感がありました。

加えて、私は釣りが好きで、前職時も新潟から車を飛ばして瀬戸内に行き、釣りを楽しんだことがありました。そのとき瀬戸内海の楽しさに魅了され、暮らしてみたいと思うようなったんです。年齢も35歳前後で良い節目かなと思い、転職を決意しました。

転職活動はどのように進めましたか?

まず大手転職サイトで情報を収集しました。しかし、電気・電子系のキャリアを活かせそうな仕事は関東が多く、西日本の情報があまり出てきません。またそうしたサイトに書いてある仕事内容や募集要件が曖昧で、具体的にどんな仕事なのか、はっきりしません。それで別の転職サイトに登録してみた時に、リージョナルキャリア香川から転職相談のオファーをいただきました。

リージョナルキャリア香川は四国に強い転職支援会社なので、瀬戸内海沿岸で事業を展開するメーカーについて豊富な情報を提供してくれました。私の要望を汲みながらアドバイスをくれるので、終盤はリージョナルキャリア香川に絞ってやり取りをしていました。

今の会社に決めたポイントは?

一番のポイントは、建機メーカーであるという点かもしれません。子どもの頃からショベルカーやブルドーザーなどが好きで、「はたらくくるま」のおもちゃでよく遊んでいたんです。

タダノの名前は前職でグループ内に建機を担当する者がいたこともあり、知っていました。紹介を受け、会社のいろんな情報を聞くうち、自分がどんな仕事をすれば良いのかイメージも湧いてきて、興味を持ちました。

またタダノは社員を「人財」と表記します。よくある「材」ではなく「財」を用いるのは、「人は財産だから」という思いを表したものだそうです。そういった姿勢にも好感が持てました。

会社の規模もしっかりしていますし、迷いなく入社を決めることができました。

仕事の領域が広がり、エンジニアとしてスキルアップできた。

転職していかがですか?

各種のシステムを開発するには、実際のクレーンを知っておく必要があります。それで何度も実機を見に行ったのですが、やはりワクワクしますね。子どもの頃から好きだった重機の本物が、目の前にあるのですから。自分でもクレーンの免許を取りに行き、操作もしてみました。

現在担当している映像システムを開発する際も、開発した機材を実機に搭載し、自分で操作して使い勝手を確認する、といったこともやりましたが、とても楽しかったです。

自分の作ったものを自分で面白がりながら評価する、というのはやりがいがあります。

転職して良かったと思うことは?

一番は、仕事の進め方が変わったことですね。製品開発のゴールは定められているのですが、スケジュールの組立やアプローチの仕方は、各エンジニアに任されているんです。仕様決めにも深く関われますし、どんなアイデアを盛り込むのか、自分で決められるのがいいですね。

今は主にクレーン搭載用映像システムを担当していますが、クレーンには他にも様々な電気・電子システムが搭載されているので、幅広い電気・電子システムの開発に携わるチャンスがあります。勉強することが増えて、それも楽しいです。知識の幅が広がっている、という実感があります。

今後、フル電動のクレーンも登場し、活躍のフィールドが大きくなるでしょう。ずっと同じ領域だけの開発ではないので、退屈しているヒマがありません。

困っていることや課題はありますか?

タダノには中途入社で活躍するエンジニアも大勢います。それはいいことである一方、過去の事例を知る人が減ってきた、とも言えます。

過去にどんなトラブルが発生したか、原因まで含めて共有しておかないと、同じミスを繰り返す心配があります。キャリア人材が増えてきただけに、情報共有の重要性が増しているのではないかと思います。

また、やり方が古くなっている部分もあります。これらは、タダノ以外のメーカーの状況を知るキャリア人材だからこそ気付けることです。そういった点について発信していかなければ、と感じます。

生活面の変化はありましたか?

新潟と比べると、瀬戸内海は雪がほとんどなく、晴れの日が多いので、気分が良くて、外に出ようという気になりますね。買い物や、子どもを連れての散歩も楽しく過ごせるようになりました。

結構いろんなところに足を運んだので、転職して1年でもう四国一周はしたと思います。釣りにもよく行っていて、週1~2回くらいは近場で釣り糸を垂らしています。子どもがもう少し大きくなったら、一緒に釣りに行きたいですね。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

転職先は、自分のやりたいことを最優先にして決めた方が良いと感じます。自分のやりたいことは何で、それは会社の中で実現できそうか。自分の考えは会社と合っているか。それらが大事ではないでしょうか。

ものづくりを行なう会社は、どれだけ独自の技術・価値を発信できるかにかかっていると思います。少々業績が落ちただけで開発資金をすぐ絞る、といったあやふやな方針では、独自の価値など追究できるわけがありません。

そういった点に注目していくと、企業としての姿勢、考え方が表れていますし、自分のやりたいことを実現できる場所かどうかも見えてくると思います。

担当コンサルタントから

チーフコンサルタント 
溝渕 愛子

初めて久保田さんとお話したときに、「愛媛県の佐田岬のアジがおいしいんですよ」と、新潟から佐田岬まで車で10数時間をかけてアジを釣りに行くとお聞きして衝撃を受けました。

同時に、遠く新潟からもこんなにも四国を好きになってくれる方がいることを嬉しく思いました。

また「自分のアイデアを活かしたモノづくりがしたい」という想いを話してくださったことも印象的で、タダノ社なら暮らしたい場所で理想のキャリアを実現できるとお話しました。

ご入社から約4年の時を経て、香川で家族を持ち、やりたいことを実現できている久保田さんに再びお会いできて嬉しかったです。

今回の取材に向けて、当時のことを振り返って丁寧に準備をしてくださり、物事に真摯に取り組まれる久保田さんらしさを感じました。今後ますますのご活躍を楽しみにしております。

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